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[美のルーツ]#2 渡辺 綾子

by キト

しもつかれを軸に「美」「健康」に特化したウェブサイト「千年ノ美」。本コーナーは「美」に焦点を当て、県内の独自の道で輝く人にその「美」のルーツをひも解いていきます。明日、自分を前向きに生きる「美」のヒントを一緒に見つけましょう。

日光市在住 
清流園 山小屋カフェ調理・接客担当、ヨガ講師

渡辺綾子さんの美のルーツ

  1. 身体を見つめる
  2. ヨガの教え
  3. 自分の気持ちのままに流れ着いた場所

Ayako Watanabe

渡辺 綾子

「小さい頃ナウシカが大好きで、ナウシカごっこして遊んでたよ」
優しい雰囲気にお茶目な笑顔。今回のゲストは、日光市小来川で清流園 山小屋カフェを夫婦で営む渡辺綾子さん。清流園で山ヨガを教える綾子さんは、スッと背筋が伸びた立ち姿がとても素敵。何気ないおしゃべりをしているだけなのに、こちらの気持ちが満たされるような不思議な感覚になる。そんな綾子さんの魅力、「美」のルーツを聴いた。

ルーツ1 身体を見つめる

都内出身の綾子さんは、スポーツクラブのトレーナーをしていた。

「ずっと座ってパソコン作業とかはできない。人と関わるとか、体を動かすとかしていないとダメなんだよね。人と接するのはすごく好き。色々な世代を相手に相談しながらメニューを一緒に考えて、たくさんレッスンをした。青竹踏みとかも(笑)。
トレーナーだから、どうすればその体(筋肉)がより動くのかに重点を置いていたけど、今考えると、自分の体の使い方のケアをせずにやっていたかな…」

 

「身体だけじゃない」

「アクアビクスを教えている最中、不意に腰を痛めた。そこから2週間は事務中心に仕事をしていて、リハビリがてら同じスポーツクラブにあるヨガのレッスンに参加したんだけど…そこで今までのストレッチと違う、不思議な感覚がしたんだよね。心が動いたんだと思う。体を動かすことで心に響くし、心と体が繋がっているのを実感した。
当時は不思議な感覚だけがあって、だからこそ気になって、ヨガの色々なレッスンを受けたいと思った。体の動きをよく知ることも、もちろん大事なんだけどね」

ヨガの勉強に時間を割くために、社員からフリーインストラクターになった。講習を受け、ヨガインストラクターの資格を得てからは、トレーナーまたはヨガの仕事をフリーで受け、色々な場所で教えるようになっていった。

ルーツ2 ヨガの教え

ヨガの意味は「つながり、調和」。
過去、未来ではなく、今この一瞬をとても大切にしているという。「一つ一つのポーズもその瞬間をどれだけ気持ち良く生きるかを考えてするもの」。その考え方にどんどん惹かれていく。

「ヨガは、競争ではない。易しいものから難しいものまで無数の選択肢があって、『今』の自分に合ったポーズを、『今』の自分の気持ちに合わせてする。自分が挑戦したい気持ちなら、上級のポーズにも挑戦するけど、できる、できないより、挑戦したという過程が大事」

「ヨガをするうち、自然とインドで学びたいと思って、3カ月間勉強に行った。とても良い、濃い期間だった。スワミ(先生という意味)に数人の生徒が教えを請い、共同生活するんだけど…失恋した人、OLをしていたけど疲れて辞めてきた人、いろんな人がいたな。共同生活は1カ月半、残りは色々な場所でヨガをした。インドの人は、生きてさえいればいいって考えがあるようで、その考え方もとても好き」

 

インドでの特別な誕生日

「このときはちょっと発熱していて…でも、30歳の誕生日は絶対ガンジス川で沐浴するって決めていたから、ポワーっとしながら歩いて行って、川に入った。そしたらすごく泣けてきて…反対を押し切ってインドに来たからかな。『お母さん、産んでくれてありがとう』って気持ちですごい感動に浸っていたのを覚えてる。インドではゲストハウスに泊まっていたから、自分も気持ちの良いと思う場所でゲストハウスをして、ヨガをして、他の人にも気持ちのいいことをしていきたいって思いが芽生えたんだよね」

インドから帰国後もヨガのインストラクターを続けるが、気持ちの赴くまま、タイには「シヴァナンダヨガ」、スリランカには「アーユルヴェーダ」を勉強しに行った。

ルーツ3 自分の気持ちのままに流れ着いた場所

自然豊かな清流園は2011年5月、現在の夫である佳英さんが始めた。

「皆には、都内出身だから大自然を求めてここに住んだんでしょってよく言われるけど、別に意識していたわけじゃないんだよね。自然に任せて流れ着いたらここだったという感じ。ひで(夫)には、魂が惹かれあったよね、って言われる(笑)。初めはよく分からなかったけど、最近は少しずつ実感してる部分もあるよ。ここで人間らしい生活をしていると、身体がとても気持ち良いから。今まで、老人施設、保育園、スタジオ、個人宅、海外と色々な場所でヨガをしてきたけど、ここでヨガをするのが一番気持ちが良い」
「…実は初めて清流園に来たきっかけは、タイで出会った友達が鹿沼にお嫁に来ていて、今の夫とは違う人との出会いをここでセッティングしてくれたからなんだけどね(笑)」

 

自然体で気持ちのいい生活

綾子さんはこの場所で、春は野草の新芽を摘み取って春酵素を漬け、夏は梅酵素を漬け、秋も旬のものを使って秋酵素を漬け、冬になると近所のおばあちゃんに習ってしもつかれを作り…土地と季節を感じながら生活している。

「この場所に来る人が「いいところだね」「気持ちいいね」って感じてくれるのは嬉しい。ここでは自然だと思うことがしたくて、儲けのためにここでイベントをしたり、ドッグランにしたりするのは何か違うなって思う」

「毎朝空腹の状態で酵素ジュースを飲むと、身体がわーっと熱くなって、耳からは自然の音が入ってきて、ヨガをして、お水やその土地の美味しいものを食べて…この生活がとても贅沢だと思うし、自然体でいられると実感する。都内にいた頃よりも自分と向き合う時間が増えて、『自分の身体は今気持ちいかな?』って考えるようになった」

ヨガや酵素、しもつかれ。私たちは健康や美の為にと思って取り入れることが多いが、綾子さんは自分の身体の声に従って自然と取り入れ、生活の一部にしている。

綾子さんの伝えたいもの―身体の声―

「最近、平日1組限定のプランを始めた。酵素ジュース、ヨガ、身体に優しいランチ、シロービヤンガ(ヘッドマッサージ)、よもぎ蒸し、ハンモックでお昼寝…一日ゆったり、のんびり、すっきりできる。私がインドで過ごしていた流れを皆さんにも体験していただきたいと思って。1組限定だとプライベートな空間になるから、お客さんも気兼ねなくリラックスしていて、私も嬉しかった。いずれは泊りでプランを組みたい。勉強したシロダーラも施術したい」


綾子さんの話を聴いていると、温かさや心地良さを感じた。常に自分の身体と向き合い、心との繋がりを感じて生活することが、どんなに満ち足りたものなのかを体現している。
私は「自分の身体が気持ちいいか」と考えたことなんて今までなかった。しかし、身体の声を聴くことは自分らしい美しさを持ち続けるための大きなヒントであり、とても大切なことと気付かされた。

今特集が、皆さんの「美」のルーツのひとつになりますように。

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